絶対評価について
・絶対評価と相対評価、TOEFL®テストは絶対評価だから、定期的な測定で精度の高い伸び率が確認できます。TOEFL®の採点方法について京都教育大学附属京都小中学校の今西先生が小学生にもわかるよう易しく解説していただいています。
TOEFL Primary® はどうやって採点されているの?
TOEFL Primary® では100点が0点?

もうTOEFL Primary® を受験したことがある人は気づいているでしょうが、ずばり!あなたの点数は100点以上です!「私の点数は105点!100点を超えた!ひょっとして私って天才なのかも!?」
☆TOEFL Primary® はスケールスコア
今までの学校のテストは100点が満点のテストばかりだったと思いますが、TOEFL Primary® では100点が満点ではありません。さらに、全部まちがっていても0点にはなりません。TOEFL Primary® のテストの結果は点数ではなく、100から115までのスケールスコアで示されるのです。なぜなら TOEFL Primary® は世界基準なのです。

☆そもそも TOEFL Primary® って?
TOEFL® には TOEFL Primary® の他に、TOEFL iBT® や TOEFL Junior® などいろいろなテストがあり、アメリカの ETS という非営利団体が作っています。TOEFL Primary® は世界中の、英語を学習している人のために作られたテストです。特に英語を学習し始めたばかりの人を対象にしたテストで、小学生や中学生が主な受験者です。 TOEFL Primary® にはリーディングテストとリスニングテストがあり、それぞれ Step1と Step2に分かれています。Step1の方が初心者向けに作られていて、ある程度学習が進んだら Step2を受けます。
リーディングテストとリスニングテストでは、それぞれ36~41問の
問題があり、3択の選択問題や写真などさまざまな種類のコンテン
ツに分けられています。それらのコンテンツは、学校で先生が指示
を出したり、友だちから誕生日会の招待状をもらったりと、小学生
や中学生が日常で出会うような場面が設定されており、そこでみな
さんの英語を使う力を測っています。

TOEFL Primary® をたくさん受験してもまぐれは起こらない?
TOEFL Primary® のリーディングテストとリスニングテストはすべて3択の選択問題です。と、いうことは・・・「テストでいい点数がとりたいな。そうだ、いっぱい受験したら、まぐれでいい結果が出るかも!?」「今日のテレビの占いは1位だったから、勉強しなくてもいい点数とれるかな?」
☆こたえ→「起こりません。」
ETS は世界中でたくさんの人が TOEFL® のテストを受験し、そのテスト結果が入学試験や採用試験などに使われていることを知っています。だから、英語の力が同じ場合には、場所や時期や試験問題が違ったとしても同じ結果が出るように調査・研究され、テストの結果がスケールスコアに調整・変換されます。よって、自分の英語の力が伸びない限り、TOEFL Primary® の結果は変わりません。
☆どんな風に調整・変換されているの?
TOEFL Primary® には何種類ものテストが用意されています。と、いうのもいつでも問題が一緒だと英語の力がなくても答えを覚えてしまって正確な力が測れません。それぞれの問題は違いますが、研究や調査を通して、なるべく同じむずしさになるように作られています。でも出題される問題が違えば、テストのむずかしさがまったく同じになることはありません。そこで、様々な調査と研究をして「信頼性係数」と「標準誤差」という基準をつくり、それらの基準を使ってテストの結果をスケールスコアに変換しているのです。

同じ数だけ正解したら同じ結果になるでしょうか。「全72~80問中、私も友だちもちょうど半分正解しました。結果は同じかなあ?」
☆こたえ→「違うこともあります。」
TOEFL Primary ®では72~80問の様々な問題が出題されます。絵を見て正しい単語を選ぶ問題は簡単に感じるかもしれません。でも英語のエッセイを読んで内容にあっている文を選ぶ問題は難しいですよね。出題の仕方や内容によって、それぞれの問題のむずしさは同じではありません。だから、簡単な問題がたくさん解けている人と、むずかしい問題がたくさん解けている人では、正解の数は同じでも結果は同じにはならないのです。

同じ数だけ正解しても、結果は違うの?
スコアレポートで一喜一憂
テストでいい点をとるのはうれしいですが、よい点数をとることが英語学習の
目的ではありません。テストは先生やおうちの人がみなさんをほめるためにし
ているのではないのです。じゃあ、何のためにしているのでしょうか。
それは、みなさんが自分自身の力を知るためであり、たとえば健康診断みたい
なものです。英語の力の健康診断を受けて、得意なことを知ってどんどんその
力を伸ばしたり、英語の力を伸ばすためにどんな学習方法が効果的なのかを知ったりすることが目的です。むしろ良くない点数を取った方が、自分の弱点や次へのアドバスがたくさん見つかって、よい学習につながるかもしれません。TOEFL Primary® は結果ではなく、自分の学習を振り返る通過点ですから、やりっぱなしにしてはもったいない。スコアレポートをしっかり読んで、どんどん英語の力を伸ばしていきましょう。






